不動産講座

不動産原稿

抜き

情報を教えてくれた業者(仲介業者)を飛び越して直接売主など(契約の当事者)と取引する行為をこの業界では「抜き」と言います。

これは業界のルール違反行為です。売主・買主・仲介業者すべてそうです。しかし高額な買物にたいして支払う情報料(仲介手数料)大きいのも事実。買主だってあらかじめ売主がわかっていれば手数料なんて支払う必要ありません。多少のルール違反をしても100万円も安くなるなら情報を教えてくれた処じゃなく直接取引きしたくなるのが当たり前ですよね。それが「抜く」という行為なのです。素人はそんなルール知りませんから平気です。仲介業者はこの「抜き」を恐れて適正な情報を提供しないのです。抜かれる恐れのある物件(現地に売主の看板が出ている物件や売主が積極的に告知している物件など買主が売主に接触しやすい物件)は良い物件でも紹介しません。だから情報が片寄るのです。抜き行為を法的に立証するのは難しいのです。業者も裁判で勝てないからこの行為を警戒するのです。買主は抜きがばれてもせいぜい脅されて終わりってパターンです。もう当分不動産は買わないのですから平気ですよね。仲介業者はお金かけて広告して情報を入手してお客様に紹介して結果、抜かれたら1円だって儲かりません。

不動産業者同士だって抜くだの抜かれるだのの話しは日常茶飯事です。しかし業界は今後のつながりもありますし。他社の噂もありますから、派手にはやりません。ばれたら今後商売できなくなるからです。エンドユーザーには今後はありません。知らないから怖くもありません。仲介業者も中々裁判までして抜かれたお金をとろうとも思いません。しかし営業マンは悔しいのです。仲介の営業マンなら1度や2度はそんな経験をもっています。悔しい思いをしない為には先に手を打って情報を隠すのです。抜きを警戒するから案内も同行したがるし、物件の住所や所在地なんかも隠すのです。直接売主の所に行かれたら抜かれると考えるからです。そして素性を明かさない人には物件だって紹介しないのです。

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