買わなきゃならない不動産デベロッパー
不動産デベロッパーとは土地を購入して建物を建ててそれを商品として売り出すことを生業としている不動産業者です。マンション業者などは、ある程度規模が大きく従業員の給料や会社の固定費以外に下請け企業や抱えている企業などをその売上利益によって養って行かなければなりません。しかし土地は生産性の無い商品なのです。工場で商品を作っているような産業ではありません。常に新規物件を捜し歩いているのです。しかし大量に在庫を抱える事はその高額な在庫の性質上膨大な金利という不要な費用もかかります。よって適正な時期に適正な仕入れをしなくてはならないのですが、そんなにうまくは行きません。特にマンション用地などの、まとまった土地情報には何社も購入希望会社が名乗りでて、結局はその最高価格を提示した会社が落札して行きます。その為多少採算性の低い物件でも社員その他グループ企業の為には買わざるを得ないのが現状です。結局は売り出し価格に反映するか、また、そのしわ寄せが下請けなどの弱者にコストダウンなどの要求となるのです。それでも買わなければ売上が立たない、格安の土地なんてありっこないと、常に自転車をこぐような現状なのです。つなり企業は土地を買わなければならない為多少高くても目をつぶらなければならないのです。通常の消費者は高けりゃ買わないの姿勢は可能です。その為企業は高く価格設定をする訳には行かず、利益圧縮となりますが、その企業の利益圧縮よりも下請けの利益圧縮を図ります。その結果はどんな商品が出まわるかは自ずとわかってきます。またそのうち安い商品が出せなくなる事も実際念頭に置かなければならない。また多少の付加価値をつけてその分をカバーするなどの方法もありますが、100万円付加価値をつけて200万円高く売りに出せば結局は高い買物となります。
一戸建てなんかも自社で下請けの大工さんを抱えている企業などは、大工さんの確保の為、とにかく建てて行かなければなりません.その為の土地仕入れや建築工事受注など無理がある場合には会社として完成在庫が増えて行きその財務体質を圧迫します。企業側に不動産事情なども考慮に入れておけば交渉などでも有利に出きる場合もありますので頭にいれておいてください。また不動産を購入する場合そんな企業体質なども考慮に入れて考えて行かなければなりません。
買う側だから関係無いなどと考えないで売主の事情も頭に入れておくべきなのです。